6月16日(木)

ふーっ!終わりましたぜ、大阪公演。実は稽古中から
大風邪ひいて、風邪菌が声帯にはりついたらしく声が
まったくでなくなって、ヒヤヒヤハラハラ。声が枯れると
いう経験はあっても、でないという事はなかったから
恐かったなー。稽古も殆んどできなくて。再演で助かったと
今回ばかりは思いましたね。他に数名同じ症状のキャストが
いたから励ましあったりして。本番中も最初の頃はなかなか
自分の調整がとれなくてへこみかけた時も正直ありました。
でもまわりの人たちに支えてもらって、体も段々戻ってきて、
皆と一緒にカーテンコールを迎えるのがとても嬉しくなっていった。
一人千秋楽も何気にドキドキしたけれどまわりがあったかくて、
とても幸せな気持で迎える事ができました。ありがたいなー。
生きるという事は本当に健康ありき。やっぱりそうそう若くないわ、
と自分に言い聞かせて健全な精神と肉体でいられるよう努力を
怠る事なかれ。だわ。本当に。



6月22日(水)

いやー、自分の記憶力のなさにびっくりさ。姉の勤め先で
しかもかなり親密に仕事している女性に私の中学時代の
同級生だった人がいたのよ。でも名前を聞いても全然
ぴんとこなくてさ、で、その彼女も姉に「たぶん妹さんは
覚えてらっしゃらないと思いますよ。私地味だったから」と
言ってたらしい。ごめんごめん。地味とかでなく、本当に
覚えてないの!前にもふらっとはいったお店で
「あの、もしかして・・」とまたも中学で一緒だったという人に
遭遇したんだけどその時もわからなくってさー。今でも親交の
ある人の名前がでてきたからかろうじて話はつなげたものの、
とほほ、ごめーん!という感じだった。やっぱ私の人格の覚醒は
舞台生活を始めてからだという事がよっくわかりした。
なんせ小さい頃はなぜか人間嫌いだった私。幼稚園の時は
初恋の君と仲良しだった記憶しかないし、小学校の時なんて
本と動物と家族がいれば良かったから六年一応通ってたのに
まったく印象がないし、中学もいまいち面白くなくて宝塚行っちゃえ!
とか閃くし。でも中学はさすがに同じ学年でも大人の人もいて、
私の偏屈さを面白がって受けとめてくれる人もいたな。
その人たちとは今も細く長くつながりがある。宝塚にはいってからも
なんで女の人ばかりわちゃわちゃー?!めんどくさい!と思った事も
あったけどあそこにいなければ私は今も人嫌いのままだったかも
しれないし、舞台に立つ事もなかっただろう。幼稚園、小学校は
あまりにも遠くなった時代だし、人とまともに付き合おうなんて
まったく思ってない時だから、なんにも覚えてないのもまだ
わかるんだけど、中学はなー。自分の人としての覚醒の遅さに
ちょっとびっくりだわ。でも遅かったぶん、年を重ねるごとに新しい
出会いが仕事の現場、現場にあって楽しい。望みは冒険のロマンス、
あれれ、なんかの歌詞にあったわね。記憶もないけど後ろを振り返る
必要もないしね。覚えてなくて悪かったけどそれだけ時は流れるし、
人も変わっていくからね。私だって今覚えて貰っている人たちから
忘れられる時があるのだろうから。前に進むべし!